「小児・AYAがんトータルケアセンター」が新設されました

長年にわたりがん拠点病院および小児がん拠点病院の指定や県からの医療的ケアを必要とする子ども(以下、「医療的ケア児」という)の支援事業の中心的役割を担ってきたことを受け、当院に「小児・AYAがんトータルケアセンター」が新設され、2021年4月1日から活動を開始することとなりました。

小児期の患者さんや思春期・若年成人(以下、「AYA」という)のがん患者さんが、適切でよりよい医療が受けられ、安全安心な社会生活が営めるように包括的な支援を行うとともに、地域医療機関を含む多機関と密接な連携を図り、患者さん、ご家族および周囲の方々が満足できる適正で質の高い医療を提供する環境を作ることを目指します。

センター内に小児支援部門とAYAがん支援部門を置き、医師、看護師、医療ソーシャルワーカー、チャイルド・ライフ・スペシャリスト、臨床心理士などの専門職を配置しています。

活動としましては、専門的な医療連携に加え、継続的身体・心理社会的支援、療育・就労・就学・結婚・出産等の相談、地域社会資源の紹介と連携を図るなど多岐にわたる支援を提供致します。以下に各部門の特徴的活動をお示しします。

小児支援部門
必要に応じて訪問診療・訪問看護の提供、経管栄養、気管切開管理などを必要とする医療的ケア児の入園・入学支援、園・学校の保育士、教諭および学校看護師への助言も実施してまいります。また、小児がん患者さんにつきましては、当院小児科長期フォローアップ外来と協働し、治療関連晩期合併症の予防・啓発に加え、小児期からAYA世代への移行ならびに意思決定の支援にも力を注いでいまいります。
AYAがん支援部門
治療環境の整備および社会的繋がりの保障に努め、患者さんご自身の人生観を共有し支援できるよう、県内外のがん診療病院や多機関との連携を強化してまいります。

当センターの新設により、小児患者さんおよびAYAがん患者さんにとって、適切かつ迅速な支援の輪が広がるよう、スタッフ一同努力して参ります。

小児・AYAがんトータルケアセンター長