施設の概要
運営方針・運営体制
近年、がんに対する薬物療法は、目覚ましい進歩を遂げ、外科手術、放射線治療とともに重要な位置を占めています。様々な腫瘍で薬物療法が実施されていますが、その多くが、生活の質(Quality of Life:QOL)の観点から外来治療として実施されています。そのようなニーズに応えるため、外来化学療法部ではより高度で専門的な治療を、患者さんに安心して受けて頂けるよう努めております。
外来化学療法室では、治療を受ける患者様の状態によって、緩和ケアチームスタッフとの面談、アピアランスケアの紹介、がん治療中の栄養指導などを積極的に行っています。
【当院の外来化学療法について】
- 当院は化学療法の経験を十分に有する専任の医師、看護師、薬剤師を院内に常備1人配置しています。
- 患者さんからの電話などによる緊急の相談には24時間対応しています。
- 平日(8:30-17:00):受診されている診療科の外来まで、または外来化学療法室にご連絡ください。
- 平日17時以降と土日祝日:救急外来059-231-5188(事務当直)にご連絡ください。
- 急変時などの緊急時には、当院に入院できる体制を確保しています。
- 化学療法のレジメン(治療内容)の妥当性を評価するレジメン審査委員会で承認されたレジメンを登録して治療を行っています。
業務内容
- がん薬物療法を専門とするスタッフ(医師、看護師、薬剤師)のもと、関係する診療科と緊密に連携して治療を行っています。標準的治療のほか、新規治療開発のための臨床試験、治験なども実施しております。
主な対象疾患は下記の通りです。- 固形腫瘍(肺癌、乳癌、大腸癌、膵癌など)に対する薬物療法
- 悪性リンパ腫など造血器腫瘍に対する薬物療法
- 小児癌に対する薬物療法
- 炎症性腸疾患・関節リウマチに対する薬物療法
【実績】
2022年度件数 約7900件
2023年度件数 約8100件
薬剤師外来について
令和6年6月より、診療科を限定して“薬剤師による外来”(薬剤師外来)を開始しました。ここでは、薬剤師が医師の診察が行われる前に患者さんと面談を行い、服薬状況や副作用の状況を聞き取り、評価します。その内容を医師と共有し、処方提案等を行うことで、一人ひとりに適した薬物治療の実施に努めています。管理栄養士による食事支援
2023年(令和5年)9月より外来化学療法室での栄養食事指導を開始し、食事や栄養に関するご相談に対して支援を行っています。また、体組成測定を実施し、栄養管理の指標として評価を行っています。
受診される方へ
- 治療室内では原則お食事を控えていただいております。
- 待合室には休憩コーナーを設けています。
- 待合室には副作用を中心とした様々なパンフレットをそろえています。お気軽にお越しください。



【TOPICS】
周術期化学療法を受ける乳癌患者様を対象に、脱毛予防の頭皮冷却装置を導入致しました(自費診療)。詳しくはスタッフにお問い合わせください。



頭皮冷却装置PAXMAN(左)と専用ヘッドギア(中)、使用例(右)
費用(自費):18,000円(回)(キャップレンタル費用含む)
問い合わせ先;腫瘍内科または乳腺センターまで。
スタッフ紹介
役職 | 氏名 | 専門分野・資格など |
---|---|---|
部長 | 齋藤佳菜子 | 腫瘍内科。乳腺腫瘍、希少癌など。日本臨床腫瘍学会:がん薬物療法専門医・指導医 |
副部長 | 都丸敦史 | 呼吸器内科。肺がん、縦隔腫瘍など。日本呼吸器学会専門医。 |
副部長 | 北嶋貴仁 | 消化管外科、ゲノム診療部。消化管腫瘍など。日本臨床腫瘍学会:がん薬物療法専門医 |
薬剤師・副薬剤部長 | 岡本明大 | 医療薬学、緩和ケアなど。日本緩和医療薬学会:緩和医療専門薬剤師療 |