2022.12.20　お知らせ

当院のがん診療の最新情報をお伝えするCancer MEWS Vol.2

高精度放射線治療

Cancer MEWS（キャンサー・ミュース）第２号では、がんをピンポイントに攻撃する高精度放射線治療について、当院の放射線科放射線治療部門の豊増泰助教が解説しています。

昨今、放射線治療はよりピンポイントにがんを狙う高精度放射線治療が主流になり、治療効果を高めるとともに、副作用を最小限に抑えることが期待できるようになっています。
三重大学医学部附属病院は、IMRT（強度変調放射線治療）における県内随一の症例数を持ち、さらに県内で唯一、小線源治療を行っています。
また、内科や外科との連携により、薬物療法や手術療法を組み合わせて治療効果を最大化する取り組みも進んでいます。

放射線療法は、手術療法、薬物療法とともに、がん三大治療法の一つと位置付けられてきました。: 豊増）　放射線治療は、主に悪性腫瘍、いわゆるがんの治療や緩和に長年用いられてきましたが、治療精度はより高まってきています。放射線を照射する際にどうしても出るズレで見ると、10数年ほど前までは1～2cm程度と想定されていたものが、現在では、通常３～5mm以内、一部の部位では1～2mm以内となり、高い精度でよりピンポイントに治療ができるようになっています。
実際、一部のがんでは高い治療効果が示されていますし、従来の方法であれば難しいとされた病変が治るなど、日々の診療においても治療効果の向上を実感しています。