感染症危機管理センターの開設について

当院は、この度「感染症危機管理センター(Infectious Disease Management Center)」を 開設いたしました。

このセンターは、感染症流行時に、感染の疑いがある患者さんの検査や感染者の外来診療を行う際の専用施設となるとともに、災害発生時には、治療の優先度を決定するトリアージスペースとして運用いたします。一方、平時には、関連の研修や会議などにも用途を広げ、効率的活用を検討していきます。

センターは2階建てで、内部には、待合スペース、診察室、CT検査室、スタッフルーム、処置室などに展開できる医療ガス設備のある多目的室が整備されています。エアロゾルの発生リスクに対応可能な耳鼻咽喉科ユニットや内視鏡システム、CT装置などの設備も導入し、患者さんの安心と医療関係者の安全を担保しつつ、感染症医療や災害医療を迅速かつ効率的に提供できる環境を整えています。

新型コロナウイルス感染症に対する診療体制の中で、院内感染のリスク回避と円滑な検査・治療を両立できる隔離専用施設の必要性が強く認識されました。本センターは、文部科学省から全国35の国立大学に交付された補助金に院内で確保した予算を加え、昨年末より準備に着手し、この度開設する運びとなりました。
特定機能病院や災害拠点病院である当院の地域医療における役割に基づき、今後も発生しうる様々な感染症や災害医療への備えとなる施設として運営してまいります。