「漢方の魅力は最後まで患者さんに寄り添えること」| 漢方専門医 高村光幸先生インタビュー



高村光幸(三重大学医学部付属病院 漢方外来(麻酔科)外来担当医・助教)

略歴
2000年三重大学医学部卒業。医師、医学博士。日本東洋医学会認定漢方専門医・指導医、日本小児科学会認定小児科専門医、産業医科大学認定メンタルヘルスエキスパート産業医、労働衛生コンサルタント、厚生労働省認定死体解剖資格を有する。趣味は映画観賞や音楽。最近は特に映画「007」のジェームズボンド役、ダニエル・クレイグ氏に傾倒する。座右の銘は「中庸」でバランス感覚を日々大切にしている。

聞き手
三重大学医学部2年 宇都宮
三重大学医学部2年 内山
三重大学医学部2年 山口
鈴鹿医療科学大学保健衛生学部2年 小田

三重大学医学部付属病院(以下、三重大病院)の漢方外来の立ち上げに携わり、現在も活躍する高村先生。「漢方と出会ったことで日々の診療が楽しくなった。」とおっしゃる先生に漢方の魅力や漢方と出会った経緯、また今年の慢性疼痛ワークショップについて伺いました。

漢方の魅力は「最後まで患者さんに寄り添えること」

学生 まず初めに三重大病院の漢方外来は2010年に高村先生が立ち上げに関与されたということですが、その経緯を教えていただけますでしょうか?

高村先生 はい。2010年春に当外来ができるまでは、三重大病院に漢方専門外来はありませんでした。それまでは、産婦人科の枠組みの中などで、詳しい先生が漢方外来を標榜されていたりしましたが、他科の患者さんは基本受け付けていませんでした。鈴鹿医療科学大学との連携で、三重大病院に鍼灸部門が立ち上がる噂を耳にしましたので、鍼灸をやるなら「ぜひ一緒に漢方もやりましょう」と麻酔科丸山教授に直談判したところ、「では君がやりなさい」と認めて頂いたので、漢方専門外来を鍼灸外来と同時期に立ち上げることになりました。漢方外来に関しては、立ち上げ以来、ずっと私が一人で担当しています。

学生 漢方外来には、普段どのような患者さんが受診されるのでしょうか?

高村先生 三重大病院で漢方外来を受診される患者さんには、大きく院内の他科からの紹介と、院外から紹介状を持参して受診される方がいらっしゃいます。割合的には、院外から受診される患者さんの方が多いですね。

他科から来られる患者さんは、たとえば外科手術後のフォローの方や、他科で診断されても、西洋医学的に標準的な治療がない場合などです。以前、病理医として乳腺外科を担当していた経緯もあり、乳腺外科からは積極的に患者さんを紹介して頂いています。乳がん術後のホルモン治療による更年期様症状などで悩まれる患者さんでは代替治療が乏しいため、漢方が適応になることが多いです。他にも総合診療科や精神科など、様々な科から患者さんを紹介して頂いています。患者さんの多くは、初診時には、あまり漢方の知識がないことが普通で、初めて漢方に触れる方も珍しくないです。

院外からの紹介で受診される方は、それまでいくつか漢方を試されてきた方から、漢方の経験がない方まで様々ですが、全体的には漢方について知識を持っている方が多い印象です。

学生 すでに外部で漢方を試されてきた方もいるとのことですが、やはり漢方専門医と一般の医師では、漢方の処方の仕方が違うのでしょうか?

高村先生 ある一定レベルの経験がある先生なら、通常の治療方針が大筋で異なることは少ないですが、漢方の処方選択の癖や傾向は医師によって大きく分かれますね。

というのも漢方の処方は「同病異治(どうびょういち)・異病同治(いびょうどうち)」という考えに基づいているからです。「同病異治」とは、同じ病気でも異なった治療を行うことを指します。例えば、腰痛という共通の症状に対して、ある人にはAという漢方を処方するが、別の人にはBという漢方を処方するというふうに。漢方では、この症状にはこの処方と、1対1の関係があるわけではなく、個々の患者さんに応じて処方を選択したり微調整したりすることを大切にしています。逆に、「異病同治」とは、異なった病気に対して同じ治療をすることを指します。例えば、カゼにも腰痛にも葛根湯(かっこんとう)という漢方を処方することがあるといった具合です。

このような考えに立つと、同じ病気であっても、医師の見立てによって違った漢方を処方することになります。とはいえ、漢方専門医であれば、しっかりと知識を身に付けているため、この症状にはこの漢方というのは大体傾向が決まってきます。

学生 外来に来られる患者さんはどういった年齢層の患者さんが多いのでしょうか?

高村先生 あらゆる年齢層の患者さんがお越しになります。生まれてすぐの赤ちゃんから、お年寄りまで幅広く診ています。

色んな世代の患者さんを、また病気のいずれの段階の患者さんでも診ることができるのが、漢方の魅力の1つです。例えば、今回のワークショップで扱った慢性疼痛であれば、西洋医学的な手段は限られていますし、年齢や副作用の問題などがからんで、最終的に有効な治療が選べないことがあります。また、がんの患者さんで考えてみると、世界的標準といわれるようなエビデンス(薬が効く科学的証拠)に基づいた治療法を実践したとしても、最終的に十分な効果が得られ無ければ、積極的治療としてできることがやがて無くなってしまうことがあります。患者さんにとっては、「これ以上治療法がない」と専門家に言われることは最もつらいことの一つです。しかし、漢方の場合は終わりがあるわけではありません。本人があきらめない限り、何かを組み合わせて処方をすることができます。

このような漢方の「最後まで付き合う、見捨てない」というメッセージが患者さんに伝わり、患者さんの心の支えになるという例をいくつも見てきました。最後まで何かが提案できる、携われる、ということは、医療者側にとっても本当にありがたいことですし、必要とされる限りずっと寄り添うことができるというのは医療の本質の一つではないかと感じています。

学生 診療以外に行っている研究活動について教えていただけますでしょうか?

高村先生 漢方を詳しく知らない医師でも、漢方の良さを最大限に使えるようにするための研究をしています。漢方をより有効に使うためには、やはりエビデンスのようなものが必要だと思います。しかし、漢方では現在の西洋医学で用いられる研究手法をとることが本質的に難しいという構造的な問題もあります。

西洋医学では、基本的には個ではなく、集団を対象に効果を考えます。集団を対象にする以上、とても稀な数パーセントの人にしか現れない症状は、原則除外して研究が設計されています。しかし、漢方はそもそも集団を対象にしたものではなく、「個」にフォーカスを当てています。「同病異治・異病同治」に基づいて個々の患者さんに応じた処方を行うため、西洋医学で用いられるような集団に対してのエビデンス構築が難しいのです。

だからと言って、科学的根拠が無くても良いかと言われれば、漢方も通常保険適用で用いる以上、何らかのエビデンスが必要だと考えています。そのため多くの医師が漢方における科学的根拠を得るために日々努力をしています。私自身としては、「口訣(くけつ)」に対する統計学的裏付けを出すことを目標にしています。「口訣」とは、江戸時代またはそれ以前から名医によって口承などで伝えられてきた漢方処方のコツみたいなものです。「口訣」の裏付けを統計学的に示すことで、本来であればしっかり学ばないと使いこなせない漢方を、効率よく使いこなせるようにしたいと考えています。

自分が漢方を使ってみて、漢方の良さに気付いた。

学生 ここから、高村先生の経歴についてお聞きしたいと思います。なぜ医師を目指されたのでしょうか?

高村先生 中学生のころ、漠然と医師という職業を意識はしていました。しかし、高校生の時に、身内が亡くなったことが1つの大きなきっかけになりました。親戚のおばさんが病気で亡くなったのですが、わずか数か月後にその息子にあたるおじさんも病気で亡くなってしまいました。そのおじさんは、普段からとても明るくひょうきんな人であり、病気を患っていたふうではありませんでした。それなのに、あんなに元気だった人がこうもあっけなく亡くなってしまうのかという衝撃から、「死」に対して興味を持つようになりました。そして、「人はなぜ死ぬのか?」という疑問が生まれ、逆に「じゃあなぜ人はこの世に生まれ、生きるのか?」といった哲学的な問いを抱くようになりました。

人が「生きる」ということを知るにはいろいろな手段がありますが、当時の自分の知識の中では「医師」が最も生命に携われる仕事ではないかという結論に至り、目指すことにしました。

学生 小児科医から漢方専門医になられたということですが、元々漢方に興味を持たれていたのでしょうか?

高村先生 いえ、学生時代に少しだけ東洋医学を研究する部活に参加したことはありますが、当時はそこまで興味を持つことができませんでした。

卒業後は、「人がなぜ生まれ、生きて、死ぬのか」という問いにもっとも関係があるのは小児科ではないかと思い、小児科医からスタートしました。しかし、元々好奇心が強いタイプですので、悪くいえば飽きっぽい性格なのですが、勤務を続ける中で他分野にも興味が湧き、病理を学ぶことや、公衆衛生の分野で学位をとることを目指しました。

当時「産業医学プロジェクト研究室」という期限付きの研究室が三重大学にありました。学位取得のための研究をしながら、産業医として実務経験ができるものだったのですが、そこでの経験が、病気を未然に防ぐ「予防医学」に興味を持つきっかけになりました。また産業医は、自分の専門領域以外のことも色々と質問されるため、幅広い知識が求められるのですが、その過程で東洋医学の「未病」という言葉も知り、東洋医学(漢方)に可能性を感じるようになりました。

これに加えて、実際に自分が漢方の効果を実感できたことが、真剣に学ぶきっかけになりました。私は医師になってから花粉症を発症しましたが、治療薬である当時の抗ヒスタミン薬では、副作用の眠気が強く出てしまい、仕事に差し支えがありました。たまたま「小青竜湯(しょうせいりゅうとう)」という漢方が花粉症に効くという情報を得たので、試しに服用してみることにしました。

すると、服用してからすぐに効果が現れたのです。今まで腫れて通りの悪かった鼻が、小青竜湯を服用したとたん、驚くくらい腫れがひいて通りが良くなりました。この体験から、眠くならない上に、こんなに効く薬があるならもっと学んだ方が良いと確信し、漢方を真剣に学ぶことにしました。

学生 漢方はどのようにして学ばれたのでしょうか?書籍や学会・勉強会などを通して独学で学ばれたのでしょうか?

高村先生 はじめの1年くらいはそうしていたのですが、まったく漢方の本質を理解できませんでした。後から振り返ってみてわかったことですが、学会や勉強会などでは、時間の都合などもあり、断片的な知識しか学べなかったことに原因がありました。

「自分の師となる人を見つけるのが上達のコツだ」とよく本には書かれているので、これに従って系統的に指導してくれる専門家を探すことにしました。東京で著名な漢方家にお会いする機会を得たので、三重県で学ぶなら先生は誰がよいか尋ねたところ、現在の恩師を紹介していただきました。面識もないままに訪問し指導をお願いしたのですが、熱意が通じたのか温かく迎え入れていただけました。そこから数年間、先生の診療に付き添わせて頂きながら系統的に漢方を学ぶことができました。現在も暇をみつけては恩師のクリニックを訪問し、教えを請うています。偉大な先生のお膝元で勉強できたおかげで、大学病院の外来も任せて頂ける立場になれたと感謝しています。

学生 直接、お電話をしてお願いをされたということですが、先生は昔から積極性や好奇心が旺盛なタイプだったのでしょうか?

高村先生 そうですね。とても熱しやすく冷めやすいタイプです。いいか悪いかわかりませんが。ただ、漢方に関しての興味は長続きしていますね。やはり漢方は、飽きることがないくらい魅力的で、奥深い世界だからでしょうか。

また、これは個人的な仕事のスタンスですが、自分以外でもできる仕事は他の人に任せれば良いと考えています。逆に自分にしかできないことをやるべきだ、という信念を持っています。三重大病院では、まだ自分しか漢方を専門外来でやる医師はおらず、実際に求めてくださっている患者さんがいます。そこにやりがいを感じています。

だからこそ、できるだけ幅広くいろいろな患者さんを受け入れられるように努力しています。例えば、他のどの科でも対応することが難しいような患者さんに対しても、漢方であれば何かできることがあるはずだ、という思いがあるので、前向きな気持ちを持ってチャレンジをすることができるのだと思います。

最後まで患者さんに寄り添える、という医師の本分と、深淵な漢方の世界への探究心を満たせるからこそ、診療を続けることができるのではないでしょうか。漢方と出会ったことで、診療の可能性が広がり、医師としての仕事がより楽しくなったと感じています。

学生 漢方と出会ったことで診療の幅が広がったと実感するということは、逆に小児科医をされていたころは何か一種のもどかしさのようなものを感じていたのでしょうか?

高村先生 実際には漢方があればもう少しできたことがあったと思います。しかし、当時は漢方の効果を知らなかったので、標準的な西洋医学で治療できないこともあるのだなと解釈して終わっていました。

良く言われる話ですが、人間は自分の知識の中でしか物事を考えることができません。ですので、それ以外のことがあるということを知れなければ、困ることもなかったのだと思います。

漢方を学んでからは、現在の西洋医学で標準治療として行われていることのほかにも、漢方で別のアプローチができると感じることがあります。例えば、発達障害には漢方を併用することが有効な例が多数あるのではないか、などですね。

「実際に体感することの重要を再認識した」

学生 今回の夏のワークショップでは「痛みと漢方」というテーマでの講義と、体験型ワークショップで「触診」「漢方の試飲」を担当してくださりましたが、実際に指導者側として参加してみた感想を聞かせていただけますでしょうか?

夏のワークショップで触診を指導する高村先生と学生

高村 今回のワークショップは、自分が企画をしたわけではないのですが、実際に体感することの重要性を再認識しました。

体験型ワークショップでは、漢方の試飲や触診を体験してもらいましたが、やはり実際に飲んでこんな味がするんだと感じたり、触れてみてお腹が張るとこれぐらい硬くなるという体験をしたりすることは、ただ講義を聞いているのとは違って強く記憶に残ると思います。

先程も話しましたが、知らないと何もできないですが、知っているだけでいつか役に立つ知識というものがあります。学生の皆さんも、今回様々な職種について体験をしましたが、この経験がいつか実際に現場に出た際に役立つのではないでしょうか。

自分自身も、知らない知識を他の専門家と共有できたことには意味があったと感じました。

学生 多職種連携についてどのようにお考えでしょうか?

高村先生 自分自身は多くの研修病院や他科、基礎医学教室や会社、役所など、いろいろな分野で仕事をしたので、必要性に迫られて職場の多職種となるべく早く打ち解ける術を身に着けたように思います。

今の麻酔科でも医師、鍼灸師、心理士、看護師などの多職種が合同でカンファレンスを行うなど、多職種の連携が実践できていると感じています。

学生 多職種連携を実現する上での大切な点や今後もっとこうなれば理想的というものはありますでしょうか?

高村先生 自分が大切だと感じているのは基礎知識、共通言語をあらかじめ他職種で共有することだと思います。今の麻酔科のカンファレンスでは、東洋医学で診療した患者についても、西洋医学の知識をベースに病態を推論するという形式にしており、これが上手くいっていると思います。今後は、東洋医学の基礎知識を共有した上で同時に議論できれば、さらに良い連携ができると感じています。

また、現在の多職種連携は、自分の専門領域以外のことは、他の専門職種に任せるという側面もあるので、患者さんのために職域を超えてより活発な議論が行われるようになれば理想的だと考えています。

学生 僕たち学生サポーターとしても、先生がおっしゃるように将来それぞれが働きだしてからも積極的に連携をできる医療体制を実現したいと考えています。そのためには、学生のうちから積極的に多職種同士である種のコミュニティを作って友達になっておくことが重要だと考えていますが、この点はいかが思われますか?

高村先生 それは、良いことだと思います。前から知っている、前から友達かどうか、ということは非常に大切なポイントです。働き出してからだと、どうしてもその職域の人としてしか見られなくなります。自分の場合であれば、医師というフィルターを通して見られてしまいます。ある種の偏見でもあるフィルターを通しての人間関係だと、どうしても本音の議論が難しくなります。

一方、学生時代から多職種間で友達であれば、卒業後もそういった建前なしに接することができるので、こういった活動は良いのではないでしょうか。

今後は、系統的な漢方教育を実践したい

学生 最後に今後の目標などを教えていただけますでしょうか?

インタビュー後に、高村先生と学生サポーターで記念撮影

高村先生 今後は、教育にも力を入れていきたいと考えています。現状の医学部でも東洋医学の講義はありますが、系統的に学ぶカリキュラムにはなっていません。ですので、今後はそのような機会を作れたらと考えています。

もちろん医学部全体として、コマ数の都合などありますし、医学生全員が本格的に東洋医学を学ぶ必要があるのかという疑問もあります。ただ、学びたいと欲している学生や若い医師が系統的に学べる環境はつくりたいと思います。それには、中国伝統医学(中医学)の基礎理論を用いるのがやりやすいので、これをベースにした三重大標準テキストを作れたらと考えています。

それに加えて、日々の診療や研究活動にも引き続き精力的に取り組みたいと考えています。

学生 高村先生、本日はお忙しいなか本当にありがとうございました!

 

インタビューした学生の編集後記

「漢方には終わりがない」という言葉一番印象的でした。

夏のワークショップで高村先生に初めてお会いして、先生の経歴(記事参照)にとても興味を持ちました。学生サポーターにとっての初めてのインタビューがその高村先生に決定し、インタビューの1週間ほど前から緊張とわくわくした心持ちでした。

先生の興味深い経歴の裏には、様々なきっかけが存在していました。ですが、それらのきっかけは決して受け身ではなく、先生の好奇心の強さからきているものだと感じました。いろんな医師の働き方を経験されてきた先生のお話はどれも刺激的で、気づけばインタビューの予定時間はあっという間に過ぎていました。

インタビューの中では「漢方には終わりがない」という言葉が1番印象に残っています。普段漢方を使用していても、漢方についての知識がほとんどなかった私にとって、漢方の魅力が一言で伝わってきました。患者さんに最後まで付き添える漢方は、患者さんの心にも寄り添えるものであるのではないかと感じました。

インタビューの間、高村先生から漢方への熱意、忙しい日々でも楽しく過ごしている様子が終始伝わってきました。色々なことを経ながら、漢方に出会い、自分自身が熱中できる漢方で患者さんのためにと日々奮闘されている姿は、私にとって素敵な医師像でした。先生のお話を聞いていて、何が将来のきっかけになるかわからないなと感じました。苦手なことに壁を作らず、色々な世界を見てみたいと思いました。

高村先生、お忙しい中本当にありがとうございました。

内山

 漢方に熱い素敵なドクターでした。漢方についてますます興味が湧きました。

夏のワークショップでの「痛みと漢方」の授業が大変興味深く、体験型ワークショップでも気さくに話してくださったので、もっと話を聞いてみたいと思い高村先生に思い切ってインタビューをお願いしてみました。インタビューは初めての経験でとても緊張したのですが、僕たちの質問にときおり笑いを交えながら丁寧に答えてくださったおかげで、あっという間にインタビューを終えることができました。当初1時間の予定だったインタビューも2倍近くに伸びてしまったのですが、ご多忙の中協力してくださった高村先生には本当に感謝しています。

個人的に印象的だったのは、やはり「漢方は患者さんに最後まで付き添うことができる」というものです。僕自身はまだ臨床経験はないのですが、自分が患者さんの立場なら、最後まで付き合ってもらえたらきっと嬉しいので、漢方の魅力に強く共感できました。またオン・オフの切り替えがとても上手な印象を受けたので、自分は切り替えが苦手なので、仕事術的な側面も見習わせていただきたいと感じました。

今回のインタビューを通して、漢方の魅力を存分に感じることができたので、学生サポーターとしても積極的に漢方について学んでいきたいと思います。

高村先生、本当にありがとうございました!

宇都宮

先生の座右の銘「中庸」を見習い、東洋や西洋に囚われることなくこれから様々な事を学んでいきたいです。

今回、高村先生にお話を伺いたいと思った理由は、医師でありながら東洋医学にも興味を持たれ漢方医として活躍されていたからです。僕自身、鍼灸師になる為に東洋医学を勉強していて、西洋医学だけでなく東洋医学からも知識を吸収する高村先生のバイタリティーにとても惹かれました。

「漢方は、様々な人に対応でき、最後まで何かしらの形で患者さんに寄り添う事が出来る」ということを知り僕自身とても興味が湧きました。西洋医学を学ばれている方が、これからもっと東洋医学にも興味を持つことによって、患者さんの選択肢が増えてより良い医療になっていくと思います。

先生の座右の銘「中庸」を見習い、今後は東洋や西洋に囚われることなく様々な事を学び、引き出しを多く持てるようにしたいです。

小田

生活の質を高める手段の一つとして漢方がとても有効だと感じました。

今回、高村先生にお話を伺いたいと提案した一人が私です。最初は、漢方の研究(主にエビデンスについて)への興味がメインでしたが、サポーターのみんなと話しているうちに先生が西洋医学の道から東洋医学の道に進まれた経緯や、漢方そのものの魅力への興味も強くなってきました。

インタビューを終えて感じた先生の印象は、自分の中にしっかりとした芯を持っていて、なおかつ積極的に新しいことに挑戦する柔軟性も兼ね備えている方というものでした

最も心に残った言葉は、やはり、「漢方なら最後まで付き合える」というものです。医者にさじを投げられるのがどれほど患者に絶望を与えるかは想像に難くないです。穏やかに生き、穏やかに最後を迎える方法の一つとして漢方というのはかなり有効なのではないだろうかと考えるに至りました。

また、漢方で重要とされている「未病」という考え方も印象に残りました。病気を未然に防ぐということは現代医学の大きなテーマの一つであり、生活の質を高めるための方法として非常に重要だと思います。

「自分も漢方について学んでみたい」と思わせられるような魅力をたくさん教えて頂けて、先生にインタビューをお願いしてよかったと感じています。

今回、先生に何か漢方の良著・名著はないかと伺ったところ、「医学生のための漢方医学【基礎編】」をご紹介いただきました。「医学生」や「基礎編」とは名ばかりで非常に充実した内容の書籍であるとのことです。漢方のスペシャリストおすすめの1冊、私も今回のインタビューを通して漢方により一層興味がわいてきたので1度読んでみたいと思いました。皆さんもぜひ一度手に取ってみてはいかがでしょうか。

山口

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