りんきゃりブログ
三重大学病院メディカルラリー
こんにちは。研修医1年の山口和摩です。
8月24日に三重大学病院メディカルラリー2019に参加してきました!
メディカルラリーとは、医師、看護師、救命士の6人チームで実際の現場を模したシナリオを行い、その技術を競う大会です。
設定されるシナリオは大規模災害、交通事故、心停止など、病院到着前から到着後のパターンまで多岐にわたるため、多職種の連携が大切になります。
今回は研修医1年目2人、2年目1人、看護師1人、救命士2人のチームで参加しました!
医師の経験が比較的浅いチームでしたが、ベテラン救命士さんがリーダーとなってチームをまとめてくれました。
当日は合計7つのステーションで構成されていました。
・ST1 BLS➝ACLS➝CPR中止
最初からいきなり40分間の連続したシナリオでした。また、実際の職種とは異なり、役職を医師1人、看護師2人、救命士3人とするという活動制限がありました。
ACLSではCPA患者が2人に対して医師が1人しかおらず、マネジメントが難しいシナリオでした。
・ST2 爆発テロでの多数傷病者への対応
現場の安全確保に救命士さんが大活躍していました。僕たちは危険な現場からの搬送やSTART法➝PAT法でのトリアージを行いました。爆発現場で耳が聞こえない傷病者であることに早期に気づき、筆談で対応することがポイントでした。
・ST3 地域医療(患者の意思を叶えるためのサービス提供者会議)
このステーションは看護師さんが大活躍。患者の意思、家族の意思の違い、それに対して今後どのような対応が必要なのか的確に判断していました。患者さんやその家族への共感や、意思尊重に関しては看護師さんに頭が上がりません。
・ST4 母体救急・新生児蘇生
直前に重点的に練習した甲斐があり、スムーズに進めることができました。新生児蘇生に関しては特にスピードが大事だと感じました。
・ST5 ボーナス
クイズと簡単なゲームがあり、息抜きのブースでした。でもクイズはボロボロ(笑)。皆さんは千と千尋にでてくる「ハク」の本名を知っていますか??
・ST6 ISLS(過換気、低血糖、SAH、septic shock)
資機材が限定されており、傷病者も合計4人まで増えるナリオでした。的確なトリアージと優先順位の決定が重要でした。
これはもっと練習が必要だと思いました・・・
・ST7 JPTEC・JATEC
院外と院内のチームに分かれて外傷患者への対応をしました。練習の甲斐もあり、全身評価や治療介入(気管切開など)をスムーズに行えました。このステーションではAMPLE聴取が重要視されており、研修医として基本的なことから行っている僕たちにとってはこれが得点源になりました。
そして注目の結果は・・・
全13チーム中 6位でした!!!
ステーション別では
BLS・病院到着前の救急隊の対応(ST1 BLS)➝1位
母体救急・新生児蘇生 JPTEC・JATEC➝2位
と高順位をとることができたステーションもありました!
各々が忙しい中で時間を作り、準備・練習をしたことでこの結果が得られたのだと思います。
僕個人としては学生時代から取り組んでいたBLSで高得点を取れたこと、ベテラン医師が不在な中で母体救急・新生児蘇生、JPTEC・JATECで高得点を取れたことが嬉しかったです。
日々の業務の合間を縫って練習に取り組み、非常に大変な1-2ヶ月間でしたが、母体救急・新生児蘇生、JPTEC・JATEC、トリアージなどこれから役に立つ知識や技術を身に付ける機会になりました。また、救急外来での外傷患者の全身評価は戸惑うことなくスムーズに行うことができようになったと思います。
チームのメンバー、そして練習にご協力いただいた方々には本当に感謝の気持ちでいっぱいです。
6位という結果は嬉しい反面、もっと上位を目指してみたいと思える結果でした。
また機会があれば参加しようと思います。
興味のある方は是非来年チャレンジしてみてはいかがでしょうか?