ABOUT薬剤部概要

業務

注射剤・製剤管理室

①注射剤供給業務、 ②製剤業務の2つの業務を担当しています。

注射剤供給業務

(処方鑑査)薬剤師は、オーダされた注射薬の投与量、投与速度、溶解濃度などが患者さんにとって最適か、カルテ記載の症状、検査データなどを確認し処方を鑑査します。禁忌、投与間隔、投与量についてはシステムも併用し漏れなく確認しています。
(システムを用いた配合変化・相互作用チェック)注射薬は混合や希釈によって変色や成分の析出、含量の低下(配合変化)を起こす場合があります。また、薬の組み合わせにより、作用が減弱あるいは増強される薬物相互作用を起こすことがあります。これらを防止するため、処方監査システムによるチェックを行い、有害事象の回避に努めています。
(機械による自動取り揃え)注射剤自動払出装置(アンプルピッカー)2台を使い、取り揃え業務の集約化と効率化を行っています。患者さん別に一施用ごとにトレーにセットし、施用時の薬剤取り間違い防止につなげています。
(SPDとのタスクシェア)薬剤SPD(Supply Processing Distribution)へ医薬品の供給や在庫管理、ピッキング、返品業務を委託することで業務の効率化を図っています。
(キュービックス・ノヴァム・サルム)近年発売の希少疾病用医薬品やバイオ医薬品など、高額かつ精密な保管温度管理が求められる品目について、デジタル技術を駆使したトレーサビリティ管理を行う保冷庫を導入し、在庫量・使用期限・温度ログの24時間遠隔管理を行っています。

注射薬オーダに基づいた調剤

電子カルテに入力されたオーダ情報はアンプルピッカーへ伝達され、患者さん別のトレーにアンプル・バイアル、処方せん・ラベルシールが自動でセットされます。ピッカーにに搭載されていない薬剤を薬剤SPDがトレーに追加セットし、その後薬剤師2名が鑑査し病棟へ交付します。

血液製剤管理システム(LODMAN)

特定生物由来製品は、法律により患者さんへの使用記録(製造番号など)について20年間保存することが義務付けられています。血液製剤管理システム(LODMAN)を用いて正確な記録と保存を電子的に行っています。

製剤業務

高カロリー輸液(Total Parenteral Nutrition)や免疫抑制薬の無菌調製

栄養状態が不良な患者さんや、長期間にわたり経口摂取が困難な患者さんに対しては、高カロリー輸液(TPN)が用いられます。入院患者さんのTPNはすべて、総合製剤室の安全キャビネットで無菌調製をしています。また、移植後などで感染リスクが高い患者さんに必要な持続投与注射薬や免疫抑制薬も、同様に無菌調製を行っています。

院内製剤の調製

院内製剤とは、治療上必要であるにも関わらず、市販されていない製剤のことで、倫理的にも治療の利益がリスクを上回ると判断される場合に使用されます。 当院で調製する院内製剤は外用剤・注射剤が多く、軟膏、点眼薬、消毒薬、心筋保護液など約60品目を調製しています。院内製剤の種類によっては、無菌製剤室内に設置されたクリーンブースや安全キャビネット内で、無菌調製を実施しています。
院内製剤には適応外薬・未承認薬も含まれることから、診療科が薬剤部(注射剤・製剤管理室)と、倫理性を審査する院内委員会(未承認新規医薬品・医療機器評価委員会)に申請し、調製の技術面や倫理面の審査を受け承認された場合に限り使用されます。院内製剤は、大学病院などで行われる高度先進医療の一環として使用されることも多く、他施設における調製実績が製薬企業に引き継がれ、市販化に至った事例も報告されています。院内製剤の調製には薬の化学的特性、物理的特性を理解している薬剤師の知識と技術が必要なため、当院では、GMP(医薬品の製造および品質管理に関する基準)に準拠して調製し、製剤の品質については試験(異物試験・重量偏差試験等)を行い確認しています。