教授写真(俵功)

私達は、三重大学病院で血液内科、腫瘍内科および感染症内科診療を行っています。血液内科では造血器腫瘍のほか造血障害や凝固異常症などの診断と治療を、腫瘍内科では固形腫瘍の薬物療法を行っています。感染症内科は市中、海外の感染症だけでなく、様々な疾患に合併する感染症の診断、治療を行うとともに、ワクチン接種もおこなっています。
各診療科ともに患者様中心の医療を行うべく、院内各診療科、部門と連携して正確に診断し、標準的治療法はもとより科学的根拠に基づく最新の治療法に至るまで、患者様とよく相談し、個々の患者様の病状に応じた最善の治療を、提供できるよう心がけています。
各診療科は対象とする疾患は異なりますが、旧第二内科の流れをくむ診療科で、県内の医療機関に在籍する同門の医師とも連携して、三重県内で専門領域の診療を担っており、連携している医療機関は本ウェブサイトでもご紹介しています。

血液内科、腫瘍内科、感染症内科は薬物を用いた治療を行っており、抗体や低分子化合物による分子標的治療のほか、免疫細胞療法など新しい治療が導入されつつあります。感染症領域でも、新型コロナウイルスに対する新しいワクチン接種が世界規模で進められていることは、皆さまご存知の通りです。
血液・腫瘍・感染症領域の最新の診療を実践するには、血液学、腫瘍学、免疫学に関する分子レベルでの理解、すなわち科学が欠かせません。この科学的な研究と教育を実践するのが、血液・腫瘍内科学分野です。研究と聞くと難しいことのように思われるかもしれませんが、最新の科学的研究成果の診療への応用が早いことが私達の診療分野の特徴であり、実際に研究に携わってみると、見聞きしているのとは違った視点で疾患を理解し、診療を行うことができるようになります。
またこれらの科学は、診療領域の枠を越えて応用されることもありますので、私達は、科学を身近に感じる教育と科学的な研究の経験を通して、未来の医療を担う人材を育ててゆきたいと考えています。

三重大学医学部第二内科科学教室同門会の紹介

三重大学では、かつて内科学講座は第一内科、第二内科、第三内科の3つの講座から成っていましたが、他大学と同様に講座の臓器別再編成が進んできています。現在、第二内科は学科分類では血液・腫瘍内科学となっています。

第二内科講座は昭和22年三重県立医科大学として発足後の昭和26年(1951年)3月小坂晋教授により血液学講座として開講されました。その後主任教授は山田外春先生、白川茂先生、珠玖洋先生、片山直之先生と引き継がれ令和2年(2020年)4月俵功先生が第六代主任教授に就任され令和3年には開講70年を迎えました。

第二内科同門会は平成6年(1994年)に設立され、第二内科学講座あるいは血液腫瘍内科学講座に席を置いた会員、現在席を置いている会員等により構成されています。それゆえ、同門会は大学病院で診療、研究、教育に携わっている会員、国内外に留学されている会員、第二内科関連病院で勤務している会員や開業医として地域医療に活躍している会員、すでに第一線を退かれている会員を繋ぐ役目を担っています。

同門会会則には、同門会の果たす役割として会員相互の学識向上並びに親睦を図り、三重大学第二内科の発展に寄与することが記載されており、次の事業を行っています。

1、同門会総会の開催
2、同門会誌並びに会員名簿の発行
3、記念事業の開催
4、会員の厚生福祉に関する事業
5、その他、本会の目的を達成するための事業

同門会総会は1月に新年会を兼ねて開催され、7月には新入医局員の歓迎会・集談会が開催されます。12月には同門会誌を発行し、会員の年間の業績や活動、関連病院紹介、同門会の行事等を掲載しております。また、同門会として講座に対して診療・研究・教育の支援を行うと共に基礎並びに臨床研究や日常の診療で特に優れた功績のあった会員にその業績を称え同門会賞を贈り、会員の活動を支援しています。

本同門会は会員相互の親睦を図り、三重大学第二内科(血液・腫瘍内科)の発展を支援することを目的としています。多くの方の入局、入会を心より歓迎します。

 

2025年6月 第二内科同門会 六代目会長 村嶋正幸