menu

みんなのリレーブログ

緩和ケアチームでの1ヶ月の研修を終えて

 市立伊勢総合病院の中山尭之です。私は初期研修医2年目で、この度三重大学病院の緩和ケアチームで1ヶ月間研修する機会を頂きました。ここでは、この1ヶ月で学んだこと、感じたことを記します。

 私はこの1ヶ月、主に
●他科入院中の患者さんへの、緩和ケアチーム介入依頼
●緩和ケア外来
の研修を行いました。これに加えて、
●他院の緩和ケア病棟への転院搬送同乗
●他院の緩和ケア病棟見学
も行いました。

  緩和ケアチームは、あらゆる疾患に付随する身体症状・精神症状(疼痛、呼吸困難、抑うつ、せん妄など)に対応します。それ以外にも、患者・家族の抱く今後の治療への不安などへも、真摯に耳を傾けます。場合によっては利用可能な社会資源などを検討します。退院される方の自宅環境整備、転院調整をサポートすることもよくあります。

 私が三重大学病院の緩和ケアチームで研修し、初日から驚いたことは、介入依頼のあった患者さんのもとへ、多職種でラウンドをし、実際にその時に考えたこと・感じたことをラウンド直後に活発に議論することでした。1人では考えられないような意見も多く出され、スムーズに物事が進んで行く現場を経験し圧倒されました。
 疼痛・嘔吐・呼吸困難・脳圧亢進・不眠・不安・せん妄などに対する薬剤調整についても、多くの症例から学ぶことができました。一方で、ただ薬剤を調整するだけでは解決しなかったけれども、患者・家族さんの生活環境を少し調整したり、心理的不安を傾聴したり少々アドバイスすることで解決した症例も経験し、驚きを感じたとともにとても勉強になりました。
 また、緩和ケアチームの先生方・スタッフの皆様には、多くの経験から得られた医療面接のTipsなどもご教示いただき、とても充実した1ヶ月でした。

 ここでは書き切れないほど多くのことを経験し、学ぶことができた1ヶ月でした(本当にあっという間でした)。また腰を据えて、じっくり、緩和ケアについて学びたいと思います。後輩の研修医の先生方にも、緩和ケアチームでの研修をお勧めします!最後になりますが、緩和ケアチームの皆さま、研修にご協力いただいた患者・家族の皆さまに、心からお礼を申し上げます。本当にありがとうございました。今後とも何卒、宜しくお願い申し上げます。

市立伊勢総合病院 中山尭之

最近の投稿

これまでの投稿一覧

アーカイブ