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みんなのリレーブログ

お灸でセルフケア①

こんにちは、鍼灸師の向井です。

鍼灸は髪の毛程度の細さの鍼と特殊に加工し、匂いや煙を抑えた熱さも柔らかなお灸を使って、身体の様々な不調に対応していきます。緩和ケアでは、治療に伴う吐き気や倦怠感の軽減や主に筋肉系の痛みの軽減に用いられています。

さて、お灸に使う艾(もぐさ)はある植物が原料です。その植物とは一体なんでしょうか?

正解は、「蓬(よもぎ)」です。お餅や団子に使われる蓬を加工し、艾を作ります。

蓬は3月から5月、まさしく今が旬ということで、実家の庭にたくましく育った蓬を大量に発見し、艾を自作しました。

収穫した蓬を干し網に載せ、風通しの良い日陰でカラカラになるまで乾燥させます。2週間ほど乾燥させた蓬を両手でこすってバラバラにし、すりこぎでさらに細かく砕くと、黄白色の糸くずのようなものが現れます。この糸くずをふるいにかけ、茎や葉っぱの細かいゴミを落としていき、僅かに残ったものが艾となります。自作の艾に着火すると、大量の煙とお灸独特の強烈な匂いが部屋中に立ちこめ、家族には怪訝な顔をされてしまいました(ゴミなど不純物が多いと煙や匂いがきつくなります)。現代では、全ての工程が機械化され、不純物のない良質な艾が販売されています。機械化技術に感心すると共に、昔は大変だったのだなと部屋に残った匂いを取るために換気扇を回すのでした。

   

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