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たか子の部屋

このコラムは緩和ケアチーム医師のつぶやきの場所です。臨床現場で出会った素敵なエピソードを紹介したり、日々の緩和ケアの実践で気づいたこと、考えたことをつづります。

「申し訳ない」から「ありがとう」「おかげさま」へ

一向に更新されないブログですね。反省しかりです。

 「周りに迷惑をかけたくない」という言葉に、みなさんもうなづくことが多いのではないでしょうか。大事な家族の負担になりたくない、相手のためを思えばこその言葉だと感じます。緩和ケアチームで関わる患者さんの中には、離れて住まう家族に、同居する家族に、自分のことで時間や労力を消費させないよう頑張っておられる方も多いです。相手は決して迷惑とは思っていないだろうにと想いを馳せることも多いです。誰の力も借りずに何かを成し遂げるのは本当にむずかしいなと思います。日々の食べること、過ごすこと、なに一つとっても自分だけじゃ成り立っていないことは自明です。また、病気によっては、今まで自分の力でできていたことができなくなる、難しくなることができてしまいます。自分ができなくなること、できることの喪失は大きな悲しみや苦痛を生みます。その一方で、手助けしてくれたり、支えてくれたりする関係を改めて認識させてくれます。早々に安くその面持ちになることは難しいかもしれません。ただ、自分に想いを寄せてくれる人への感謝はしっかりと言葉にしていけるといいなと思います。

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