ごあいさつ

To Medical Intern

平成29年4月1日より形成外科をはじめております。
私は三重大学医学部在学中に顔面再建についての講義を受けて「このような患者さんを治したい」と形成外科医を志しました。その後、様々な研究を経て先端技術を習得し、応用を加えて診療にあたってまいりました。

形成外科には、”傷を治したり、美容の治療を行ったりする”という漠然としたイメージをもつ方が多いと思います。実際には、小耳症や血管奇形、多指症や口唇裂などの先天奇形、頭頸部腫瘍や乳がん・四肢悪性腫瘍・肝臓がんなどの腫瘍再建手術、手術創・熱傷後のケロイド・瘢痕拘縮に対する治療、放射線潰瘍・リンパ浮腫・足壊疽・褥瘡などの炎症・難治性潰瘍治療など多岐にわたっています。
このように形成外科は『失った機能や形を回復』させることにより、身体的・精神的苦痛を取り除き、患者さんがよりよい人生を送れるために各科の先生方と協力して治療を行っております。

その中でも私の専門は、スーパーマイクロサージャリーを用いた再建手術です。
以前は神業とされていた0.15-0.5mmの超微細血管を吻合する技術ですが、指尖部再接着、穿通枝皮弁移植、リンパ管静脈吻合など超微微細手術が、現在では安全かつ確実にできるようになりました。
さらに主要な組織の犠牲なく採取し、大きさ・カタチ・厚みを自由に選択できる皮膚組織を用いた治療法を、頭頸部などの広範な欠損・機能を含めて復元できるよう治療しております。
指先から体幹部まであらゆる部分にそれぞれに対応させていただいております。

このような最先端の技術をもとに、人生を送るうえで少しでも前向きに生きられるよう、一歩進んだ治療を提供してまいりたいと考えております。

三重大学大学院医学系研究科
 生命医科学専攻
臨床医学系講座 形成外科学分野

教授成島 三長

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