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研修医・医学生のみなさんへ

先輩メッセージ

消化管外科 山下 真司

私は三重大学を卒業後,三重県立総合医療センターに就職して初期研修を行いました。初期研修中に救急医療,特に外傷救急に興味を持つようになり救急科に進むことも考えましたが,多くの救急医からまずは専門性を持つことを勧められ,外科系診療科へと進む方向にシフトしました。なかでも外科は腹腔鏡やロボットなど手術の魅力があるだけでなく,全身管理についても学ぶことが可能で,上・下部消化管内視鏡のスキルを習得することもでき,さらには科の雰囲気がとてもよいということもあって,外科に進むことを決心しました。また,当時の消化管・小児外科は旧体制の終末期であり,新体制となって大きな改革が行われると信じ,県立総合医療センターの外科に入ってしばらく後に,消化管・小児外科に入局しました。

後期研修のプランについては私の希望を最大限酌んで頂き,充実した研修生活を送ることができました。複数の勤務地で多数の症例を執刀させて頂き,後期研修終了時点で外科専門医取得に必要な症例数をはるかに超え,消化器外科専門医の取得が可能な症例数に及ぶことができました。外科症例だけでなく,心不全,肺炎,敗血症といった内科的な症例の治療も主治医として多数経験し,医師としての土台となる部分を形成する上で有意義な期間となりました。さらには学術的な面でのサポートも手厚く,多数の学会発表のほか,筆頭著者として2編の論文発表も行うことができました。

医師6年目からは大学院生として大学勤務となり,現在に至ります。大学病院での勤務は先輩方の苦労話をお聞きして少々不安に思っていましたが,新体制となって改革がすすんでおり,非常に働きやすい環境であると実感しています。“皆で協力し,さっさと仕事を終わらせて帰ろう” と言ってくれる先輩方のおかげで,家族と過ごす時間も確保できており,子供の成長を見守る幸せをかみしめています。私の後輩の男性医師は育児休暇を取得することもできており,働き方改革が叫ばれる昨今の状況に,当科はいち早くadjustすることができています。

当科の魅力はたくさんありますが,私が実感しているメリットは,若手のうちに様々な経験を積むことができるところです。多数の執刀経験だけでなく、若手のうちから多くの発表や論文執筆の機会,研究のアイデアをこれほど頂ける診療科は,中々ないのではないでしょうか。さらには医局の柔軟性もあり,各個人の目標や家庭環境にあわせたキャリアを形成することが可能で,若い世代の価値観にも十分対応してサポートして頂けることは,診療科を選択する際の最も重要なポイントになると考えています。

診療科を迷っている方や,消化管外科に少しでも興味のある先生は,是非一度見学に来ていただければと思います。皆さんと一緒に働ける日を楽しみにしています。