MENU

診療のご案内

診療内容

はじめに

三重大学消化管外科の上部消化管グループは主に食道・胃の疾患の診療にあたっています。胃がんはヘリコバクターピロリ菌の除菌治療の普及により近年減少傾向にあるものの現在もなお罹患数、死因臓器別分類でも男女ともに上位を占めています。また食道がんの罹患率は年々増えつつあります。
日本におけるがん治療はこの20年で大きく変遷してきました。20世紀後半までは胃がん・食道がんともに拡大手術(できるだけ大きくとる手術)が普及しましたが、近年は特に、早期がんに対しては内視鏡を用いた創の小さい手術(内視鏡治療、腹腔鏡手術、ロボット手術)が発達し、体には負担が少ない手術が主流になってきており手術の質も上がっております。進行がんに対しては従来からの手術がさらに進化したほか、さまざまな新規薬剤がわが国でも承認され、着実な生存期間の延長を認めるようになってきました。
薬物療法は、これまでの抗がん剤のほか分子標的剤、血管新生阻害剤、免疫チェックポイント阻害剤などの開発が日進月歩で発達し多様化してきています。外科的治療とこれらの薬物療法とさらに場合により放射線治療を組み合わせる、いわゆる集学的治療が進歩してきております。
当科では、できるだけ多くの患者様の命を助けるべく、更なる治療成績改善を目指して臨床・研究に励んでいます。