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たか子の部屋

このコラムは緩和ケアチーム医師のつぶやきの場所です。臨床現場で出会った素敵なエピソードを紹介したり、日々の緩和ケアの実践で気づいたこと、考えたことをつづります。

希望につながる緩和ケア~第29回日本緩和医療学会雑記

 6月14日(金)~15日(土)に神戸コンベンションセンターにて第29回日本緩和医療学会が開催されました。

今年度は、第37回サイコオンコロジー学会と合同で開催されました。コロナ禍にて会場に参集することが難しい時期が続きましたが、今年は久しぶりに会場に集まっての学術集会となりました。

 テーマは「時空を超えて、希望につながる緩和医療、サイコオンコロジー」でした。緩和ケアって本来希望に焦点をあてるものなんです。病気になって身体的にも心理的にもつらいことを抱えながらも、生き抜いていくための希望を支えることが、緩和ケアの矜持だと考えています。緩和ケアチームで関わる患者さんやご家族さんの「緩和ケアなんてとんでもない」という気持ちや、医療職の「この患者は治るのだから、緩和ケアは不要だ」との認識がにじみ出ているのを感じることがあります。苦痛緩和も重要ですしがん疼痛の緩和も必須です。ただ、それが最終目標じゃないんです。そのひとの希望や大切にしたいことが叶うことこそ一番なのです。

 だいじょうぶならOK、でもなにかひっかかるとか気になるなら気軽に緩和ケアチームに相談してみて下さいね。

会場ホテルから眺めた神戸港

 

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