ABOUT薬剤部概要

業務

医薬品情報室

医薬品情報室(以下、DI室)の業務は、医療を取り巻く状況と共に刻々と変化しています。

医薬品情報の収集・解析・周知・整理業務
 医薬品に関する情報を厚労省、PMDA、製薬企業、FDA、学会、報道などから収集、解析し、医師・薬剤師・看護師などの病院スタッフや患者に周知することで、医薬品適正使用の推進を図っています。

 院内報として添付文書改訂情報「DI-Weekly」(毎週)、医薬品の適正使用情報「くすりの適正使用情報」(随時)、薬剤部業務や包装変更等に関する案内「薬剤部ニュース」(随時)等を発行し、職員用エレベーターホールへの掲示や、各部署への配布、病院職員向けWebサイトやオンライン医薬品集「医薬品情報WEB検索システム(MD-view)」(随時更新)への登録、病棟担当薬剤師を通じた連絡、院内メールの送信など情報が確実に伝わるよう、内容に応じ工夫しています。また、毎週金曜開催の薬剤管理指導室ミーティングでは、副作用事例や新規採用医薬品等に関する情報を提供し、各病棟担当者と相互に医薬品情報をやり取りしています。

医薬品集の編纂、発行
 医薬品の添付文書情報や院内における医薬品取扱い規約、院内報、官公庁・製薬会社からの情報等を、オンライン医薬品集(MD-view;随時更新)に集約し、電子カルテ端末から最新情報を閲覧可能としています。

質疑応答
 医薬品の用法・用量や製剤学的事項(安定性、配合変化)、相互作用、副作用に関すること、治療上の薬の選択、中毒時の対処法、妊産婦への投与可否、処方オーダシステムに関する質問などに対応しています。定型的な問い合わせには迅速に回答できるよう「錠剤の粉砕・簡易懸濁可否」「注射剤のフィルター使用可否」および過去の質疑応答などについてデータベース化しています。医療従事者として患者さんの状況を思い描き、最善の医療につながるような情報提供を常に心がけています。

薬事審議委員会の運営
 当院で使用される医薬品は薬事審議委員会での審議を必要とします。DI室は薬事審議委員会の事務局業務を担っており、診療科からの医薬品採用申請(採用医薬品、院外処方箋用登録医薬品、患者限定購入医薬品)に対し、医薬品情報の入手、分析、評価を行います。有効性、安全性、経済性、既採用医薬品との比較、削除候補医薬品等を評価した事前評価サマリーおよび委員会資料を作成しています。委員会後は処方オーダマスタ整備、病院スタッフへの周知のための院内報を作成します。

 患者さんの費用負担軽減、国民医療費の低減を目的とし、後発医薬品への切替えを進めています。候補となる品目の情報を収集し「後発医薬品評価シート」を作成、薬事審議委員会で切り替えの可否を審議しています。また、バイオ後続品(バイオシミラー)の導入も積極的に行っています。

院内フォーミュラリー
 リツキシマブ点滴静注、デクスメデトミジン静注液、フィルグラスチム注、パロノセトロン静注、ベバシズマブ点滴静注について、院内フォーミュラリーを策定し、医薬品の適正使用および医療費の削減に取り組んでいます。

未承認新規医薬品・医療機器評価委員会の事前調査
 当院では医薬品の適応外使用や未承認薬の使用に当たっては、未承認新規医薬品・医療機器評価委員会にて審議・承認を受ける必要があります。

 DI室では、医薬品安全管理責任者(薬剤部長)の指示の下、委員会に申請された事案について、エビデンスの確認、リスク最小化対策の検討など事前調査を実施、報告しています。また、常に未承認薬・適応外使用薬の使用実態を調査・収集し、調剤時等に薬剤師が必要な対応が取れるよう周知を行っています。

ガイドラインや書籍など

最新のガイドラインや書籍など、医療者や患者さんからの質疑応答に対応できるよう、幅広い分野の書籍や雑誌を購入し、管理しています。

Micromedexなどの情報ツール

当院では電子カルテ端末からUpToDateを用いて世界最新の医療情報を入手できます。また、医薬品情報の総合的なデータベースであるMicromedexや、Medline、国内外のガイドライン情報などをオンライン収集し、エビデンスを確認しています。

オンライン医薬品集

電子カルテ端末から参照できるオンライン医薬品集を導入しています。添付文書情報のみでなく、相互作用や配合変化のチェックなども可能です。DI室にて最新の情報を追加登録しています。

院内報、エレベーターホール掲示板など

使用上の注意の改訂情報などを集めた院内報(DI-weeklyや薬剤部ニュース、くすりの適正使用情報など)を発行、スタッフへ情報提供しています。