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「がんセンター」や「小児トータルケアセンター」のノウハウ活用
当院は2006年に『三重大学病院がんセンター』を設立しました。以来、総合病院の強みを活かし、全ての診療科が参加した集学的治療、チーム医療の実践により個々のニーズにあう高度ながん医療を提供してきました。
また、がんセンターでは、がん患者さんが安心して医療を受けるための支援(地域連携・緩和ケア・がん相談など)や、がん診療専門医療職の確保・育成、臨床研究を介しての新しいがんの治療法の開発にも力を入れています。こうしたノウハウは今までも小児がんに応用されていましたが、小児がん拠点病院となったことがきっかけにこれからはさらに積極的に活用していきます。さらに、三重大学病院では、小児がん患者ひとりひとりの人格を尊重し、心と体の両面から闘病生活をサポートできるよう、「小児トータルケアセンター」が立ち上げられ、小児がん患者と家族が安心して適切な医療や支援を受けられる環境づくりが積極的に進められています。

総合病院としての他診療科との連携
三重大学病院がんセンターは「診療系統」と「支援系統」の2部門から構成されています。診療系統には「治療部門」「診断部門」「外来化学療法部門」からなり、また、支援系統は「連携部門」「教育部門」「調査部門」から医療スタッフが参画し、有機的に連携することにより、横断的な集学的がん治療と臨床開発、人材育成が可能になっています。
小児がん診療はこのような中で小児の特殊性に配慮しつつ、成人がん領域から独立させずに展開されています。これが、大学病院のがんセンターと連携できる小児がん拠点病院である当院の特徴で、最大のメリットと言えます。なぜなら、小児がんの種類や併存疾患、がん治療による副作用によっては、小児科だけでは対応できず、血液内科、脳神経外科、整形外科、小児外科や放射線治療科、化学療法科などとの連携が必要になるからです。また、小児がんは治療期間が小児期から成人期へとまたぐ場合があり、途切れることのないシームレスな診療体制が必要だからです。かねてから小児脳腫瘍の診療はがんセンター内で横断的・集学的に展開されていましたが、小児がん拠点病院となって以後はそのノウハウをすべての小児がんに応用していきます。
