三重大学総合診療ネットワークのブログ

大学スタッフのアカデミックな日々

【9/12 Journal Club】がん患者へのACPに関する系統的レビュー

【発表者】湯浅美鈴(三重大学大学院医学系研究科地域医療学講座)

【論文】Johnson S, Butow P, Kerridge I et al., Advance care planning for cancer patients: a systematic review of perceptions and experiences of patients, families, and healthcare providers, Psycho-Oncology 25: 362-386, 2016

【趣旨】成人の癌患者、および彼らのケアに関わる家族、友人、医療者のアドバンスケアプラニング(ACP)に対する見解や経験に関する論文のシステマテイックレビューを行った。 量的、質的、混合研究を含めた40の論文が抽出され、以下5つのテーマが導き出された。(1)ACPは相関的である。(本人だけでなく家族や医療者との関わりで築かれる。)(2)ACPは恐れや苦悩を引き起こすかもしれない。(3)ACPは概念的に複雑で一筋縄では行かないものである。(4)施設の文化がACPに影響する。(5)ACPに対する知識、過去の医療経験がACPの促進因子にも阻害因子にもなりえる。 結語:ACPというのは個人中心というよりも家族中心で、社会的なプロセスを伴う“相関的”なもの“Shared decision-making and communication”であることを示唆する。

【議論】Autonomyが一番大切にされている欧米であっても、今までの論文では日本と同様な周囲との関わりを大切にしたACPの重要性が示唆されている。 ただしこの論文に関しては、5つのテーマをどのように抽出したかは詳しく書かれていないので、作者らの恣意的な概念が抽出された可能性は否めないと思われました。

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