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ごあいさつ

病院長 伊佐地秀司

このたび病院長に就任いたしました伊佐地(いさじ)と申します。“いさじ”という苗字の漢字には、伊佐地、伊佐治、伊佐次などがあり、いずれも岐阜県に多い苗字で、漢字により市町村が特定できます。因みに伊佐治は岐阜県加茂郡八百津町伊岐津志、伊佐地は岐阜県関市鋳物師屋となり、私の実家は関市豊岡町(旧鋳物師屋)です。ご挨拶を兼ねて、三重大学医学部附属病院(本院)についてご紹介いたします。

本院は、1876(明治9)年5月に三重県医学校兼治療所(初代校長・病院長:野口安次)が安濃郡塔世村(現在の津市栄町)に設置されたことに端を発し、1889(明治22)年9月に三重県医学校廃校に伴い病院施設が今井病院長に貸与され私立今井病院となり、 1910(明治43)年4月に貸与期間満了につき津市立病院となり、1943(昭和18)年12月に三重県立医学専門学校の設立に合わせて津市立病院が移管され同附属病院(津市栄町)となりました。
1972(昭和47)年5月に三重県立大学医学部が国立移管され、1973(昭和48)年10月(私は同年4月に医学部入学)に本院が現在の場所(津市江戸橋)に開院しました。
2012(平成24)年1月には屋上にヘリポートを備えた12階建ての新病棟が稼働し、 2015(平成27)年5月に新外来・診療棟が開院し、さらに2018(平成30)年3月には駐車場・外構工事も終了して、ここに全く新しい本院が完成しました。
また2019(令和元)年9月には本院敷地内を含む三重大学構内を散歩やジョギングができるトリムコース(Trim course)が整備され、皆様の憩いのコースとなることを期待しています。

本院の基本理念は、「信頼と安心が得られる地域医療の拠点として、未来を拓く診療・研究を推進し、人間性豊かな優れた医療人を育成する。」です。これを私なりに簡潔な表現に致しますと、「安全文化のもと高度救急・先端医療の推進と地域医療への貢献」となります。すなわち本院では、高度救急、先端医療を、心の安らぎ・癒しと共に提供できる病院環境を構築するとともに、臓器別診療体制により、ほぼすべての医療領域をカバーすることができる専門診療科を開設し、さらに専門診療科および職種の異なる医療従事者を横断的・有機的につなげるためのセンター機能(周産母子センター、血管ハートセンター、緩和ケアセンターなど)を充実させることで、診療面において総合的なパワーアップが図られています。大学病院の使命である診療、研究、教育、地域貢献ならびに国際化の活動において、大きく飛躍できる基盤が整備されています。

本院は、診療においては三重県唯一の特定機能病院(高難度手術や先端医療を提供できる医療機関として厚生労働省に承認を受けた医療機関)として、高度急性期・急性期医療に携わり、三重県の医療における最後の砦として県民、市民の皆様のご期待に沿えるよう努力して参ります。
また、がんセンターのない三重県において、県下の病院と密接なネットワークを構築し、最新かつ先進的ながん診断・治療を行えるがん診療連携拠点病院、小児がん拠点病院としての活動を進めて参ります。また、個々のがん患者に最適な医療を提供するため、がんゲノム医療を牽引する高度な機能を有する医療機関を目指しています。
救命救急センターの機能強化やドクターヘリによる救急医療をより活発にし、3次救急のみならず、2次医療圏にもさらに救急診療活動範囲を広げ、生活習慣病、循環器系疾患に対しても、迅速にレベルの高い医療を行える病院として、診療機能を高めています。

中央手術部には、各診療科が行う高度先端医療に対応するために、ハイブリッド手術室を完備して、臓器移植(腎移 植・肝移植など)、新生児手術(複雑心奇型も含む)、ロボット補助下内視鏡手術(ダビンチ:現在2台が稼働)、腹腔鏡・胸腔鏡などの鏡視下手術、センチネルリンパ節ナビゲーション手術から、日帰り手術まで幅広い手術に対応しています。
2017(平成29)年より形成外科やリウマチ・膠原病センターの診療活動も開始し、本年度はリハビリテーション部の充実と、痛みに関連した病気に悩んでいる患者さんを総合的に診断し治療する疼痛センターも開設します。
また、社会のニーズである質の高い臨床研究、国際医療や災害医療に関する活動推進も行っています。

教育に関しては、県下唯一の医学部医学科(現在定員125名)、さらに看護学科(現在定員80名)も兼ね備える三重大学医学部の教育病院として医師・看護師養成に重要な機能を果たしています。医師の初期臨床研修(卒後2年間)に加え、2018(平成30)年度より開始された専門医制度(3年間)においても、三重大学が中心となり医師の育成を行っています。看護師やメディカルスタッフの卒後教育、キャリア形成教育にも力を入れ、臨床研修・キャリア支援部を中心としてこれらの活動を推進しています。

医学・医療の発展と、医療人のキャリア形成に重要な研究、特に臨床研究に関しても、本院は三重県における中心的施設です。
本院の臨床研究開発センターが中心となり、県下の診療情報データベースを繋いだ30万人規模の地域圏統合型医療情報データベース事業(Mie-LIP DB)も実働が始まり、2018(平成30)年4月1日より施行された臨床研究法を遵守した質の高い臨床研究の推進にも重要な機能を発揮していきます。

さらに本院は、県内唯一の大学病院で、創立75年を超える歴史があることから、県内の多くの基幹病院などへ928名(平成29年6月1日現在)の医師派遣も行い、地域医療の充実、医師不足地域における医療の確保に貢献しています。
今後いま以上に努力を重ね、診療、研究、教育、地域貢献、国際化など、新しい時代のニーズに応えられるような病院を創生していきます。どうぞよろしくお願い申し上げます。

令和元年10月1日
三重大学医学部附属病院 病院長 伊佐地 秀司