研修医、若手医師のみなさんへ

 第二内科では、医師としての豊かな人間性を育んでもらうために、アットホームな雰囲気の中でのびのびと研修をしてもらうことを心がけています。

医師の使命・業務には医療と医学の二つの側面 があり、それぞれの側面を共存調和させていくことが医師としてのキャリアパスを描く上で非常に重要です。まず、常に患者さんの視点に立ちながら、多職種チーム医療の中で協調、協力して医療を進めていける人間性が必要とされます。その上で、患者さんに寄り添い、患者さん、家族と一緒に医療の物語を作っていける医療人としての資質を養うことが大切です。

当科では、このような医療人として必要な資質の育成とともに、医学的な側面 であるリサーチマインドを磨くことも重視しています。臨床の中で、今後の基礎研究、臨床研究につながる課題を探索し、積極的に学会・研究会での発表や専門誌への論文投稿が行えるように指導・教育に力を入れています。リサーチマインドを磨くための重要な過程として、大学院入学と学位の取得を重視しています。医療と医学という二元的な表現では、大学院での研究はキャリアパスに掲載の専門医資格取得と相反するもののように思われるかもしれませんが、とくにサブスペシャルティ領域の専門医資格ではリサーチマインドの研鑽も重視されており、専門医資格取得のためにも 大学院での研究は重要なステップとなります。

さて、チーム医療の中で内科医として期待される役割を果たしていくためには、内科系全般 にわたる幅広い知識と洞察力を持つことが不可欠な資質となります。その上で、高度化の一途をたどる医療の中で他者に代えがたい重責を担っていくためには、サブスペシャリティとしての専門領域を持つことが重要であると考えます。専門的な知識と診療能力を身につける上で、専門医の資格試験を受験することは、客観的な評価を受ける意味でも重要になります。

新・内科専門医制度

2015年以降の医師国家試験合格者からは内科系専門医制度が改変、整理されます。サブスペシャルティ領域の専門医資格および内科指導医認定を取得するためには内科専門医資格を有することが前提になります。後期臨床研修が終了する卒後5年でまず内科専門医の資格を得ることを目標とし、その上で専門領域臨床の研鑽、大学院での研究を通じ、サブスペシャルティ領域の専門医を取得していくこととなります。第二内科医師の主たるサブスペシャルティ領域の専門医は血液専門医、がん薬物療法専門医、消化器内視鏡専門医および消化器病専門医となりますが、内科専門医以上の総合的な内科診療能力に加え、教育・啓発・指導・研究に貢献する内科医としての内科指導医取得を目指すことも可能です。

2014年以前の国師合格者を対象とした、内科認定医以上の総合的な内科診療能力の認定資格である総合内科専門医の資格試験は昭和48年から開始されていますが、当科の出身者(当時、市立伊勢総合病院勤務)が日本の第1号、第2号として認定されており、当科は総合内科専門医輩出の嚆矢となった歴史を持っています。当科出身の医師は、主たるサブスペシャルティ領域の専門医として活躍するだけでなく、幅広い内科診療領域に携わる医師として、三重大学医学部附属病院およびその関連施設で活躍しています。

 

キャリアパスの一例

キャリアパスの一例を図説しておりますが、大学卒業後はまず初期研修病院または大学病院にて初期研修を積むこととなります。一般的には3年目からの後期研修への移行時点での入局を勧めておりますが、将来の専門分野決定を迷う場合もあるかと思いますので、入局は適時可能です。

大学病院では、血液・腫瘍内科では造血器腫瘍を含む血液疾患、乳癌・消化器癌・原発不明癌などの腫瘍性疾患の研修、消化器内科では消化器内視鏡検査および消化器疾患の診療を行っており、チームの指導医による個別 指導のほか、病棟カンファランスや抄読会、症例検討会などでの指導や、各種画像検査や血液検査の評価法などのマンツーマンの教育を受けることができます。また、国内外の講師による血液学、腫瘍学、消化器病学、感染症、免疫学等に関する講演会を活発に開催しており、最新の医学情報を得ることが可能です。後期研修では、国立がん研究センター中央病院・東病院や愛知県がんセンター等で研修を受けている方もおられ、希望に応じて、国内外での専門施設での研修も可能になっていますので、いつでも気軽にご相談下さい。
大学病院では臓器別 診療科として、血液・腫瘍内科または消化器内科の診療を中心に行っていますが、関連施設では、血液内科、腫瘍内科、消化器内科以外に、呼吸器内科、腎臓内科、感染症内科、一般 内科等の診療にも従事していますので、幅広い研修が可能です。

専門医資格取得のための研修とともに、大学院での研究に従事し、医学者としての資質を磨き、学位を取得することができます。

専門医、学位取得後は、県内の関連施設で重責を担うに相応しい医師として、また患者さんの身近に寄り添う開業医として長く医療に携わって行くことも、海外留学の経験も含めて研究者としての道を歩んで行くことも可能です。医療者、医学者としての成長とともに各自の目指す道は広く、高く開かれて行きます。